成功するビジネスは“三方よし”の考えを大切にしている

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― 儲けるだけでは続かない ―

ビジネスをしていると、誰もが一度は考えることがあります。
「もっと売上を上げたい」「もっと儲けたい」

その気持ちは自然なこと。
でも、**“儲かる”=“成功する”**ではありません。

本当に長く続いているビジネスには、必ず共通点があります。
それが、**「三方よし」**の考え方です。


■ 「三方よし」とは?

“三方よし”とは、近江商人が大切にしていた経営哲学です。

その三つとは、
1️⃣ 売り手よし(自分・企業)
2️⃣ 買い手よし(お客様)
3️⃣ 世間よし(社会・地域・未来)

つまり、自分の利益だけでなく、
お客様や社会にも喜ばれる仕組みを作ること。

この3つがそろって初めて、本当の意味での成功といえます。


■ 大手企業も“三方よし”で成長している

実はこの考え方を実践しているのは、
老舗企業だけではありません。

たとえば スターバックス
スターバックスは「コーヒーを売る会社」ではなく、
「人と人がつながる場所を提供する会社」として世界中に広がりました。

お客様がくつろげる空間を作り、
スタッフが誇りを持って働ける環境を整え、
さらに、環境保護やフェアトレードを通じて社会にも貢献しています。

つまり、スターバックスの成功は、
“利益”だけでなく、“人と社会への思いやり”を軸にした結果なのです。

他にも、トヨタユニクロなどの大手企業も同じ。
製品やサービスの質だけでなく、
社会や環境への責任を果たすことで信頼を築き、
長期的な成長を実現しています。


■ 一方、“儲けだけ”を目的にしたビジネスは続かない

一時的に流行っても、長く続かないビジネスがあります。
その代表例が、数年前に一大ブームとなったタピオカ屋さんです。

あの頃、どこを見てもタピオカ。
新店舗が次々とオープンし、長蛇の列ができました。

でも今、当時の店舗の多くは姿を消しています。

なぜでしょうか?

それは、“ブームに乗って儲ける”という目的だけで始めたお店が多かったからです。

「売れそうだからやる」
「今がチャンスだから出店する」

そんな一時的な目的では、
お客様の本当のニーズや価値を見失ってしまいます。

タピオカが流行っていた時期、
お客様は“甘くて美味しいドリンク”を求めていたのではなく、
“写真映え”や“体験”を楽しんでいたんです。

そこに気づかず、「商品を売ること」だけに集中したお店は、
ブームが終わった瞬間に淘汰されていきました。


■ サロン経営にも通じる“三方よし”の考え方

これはサロン経営にもまったく同じことが言えます。

売上だけを追いかけて、
「とにかく予約を増やそう」「高単価メニューを売ろう」と考えてしまうと、
お客様の“心”を見失ってしまいます。

でも、“お客様によし・自分によし・社会によし”を意識して行動すれば、
必ず信頼とリピートが生まれます。

たとえば、
・お客様が心からリラックスできる空間づくりをする(買い手よし)
・自分も無理せず、楽しく働ける仕組みを作る(売り手よし)
・美容を通して地域や社会に貢献する(世間よし)

この3つを意識すると、
サロンの空気も、売上の質も、スタッフのモチベーションも変わっていきます。


■ 「自分の幸せ」+「人の幸せ」= 持続するビジネス

経営をしていると、つい“自分の利益”を優先してしまうこともあります。
でも、本当に豊かな経営とは、
自分も幸せで、お客様も幸せで、社会にも貢献できている状態です。

利益は「ありがとう」の積み重ねの結果。
感謝が循環するビジネスは、長く続きます。

「売上を上げること」だけを目的にするのではなく、
「関わる人を幸せにすること」を目的にすると、
結果として売上も自然とついてきます。


■ 最後に:三方よしの経営は“思いやり”から生まれる

成功しているサロンや企業は、必ず“思いやり”があります。
それは「お客様に喜んでほしい」という想いから始まり、
「自分ができることで社会を良くしたい」という志へと広がります。

一時的なブームではなく、
長く愛されるサロンをつくりたいなら、
ぜひ“三方よし”の考えを経営の中心に置いてみてください。

売り手も買い手も社会も、
みんなが笑顔になれるビジネスこそ、本当の成功です。

あなたのサロンが、そんな“優しい循環”を生み出す場所になりますように。