「それ、苦手なんです」
この言葉、私たちはよく使いますよね。
でも、その“苦手”って本当に苦手なことでしょうか?
もしかすると、本当は“嫌いなだけ”かもしれません。
実はこの「苦手」と「嫌い」を混同している人はとても多いです。
そしてその勘違いが、あなたの成長を止めてしまっているかもしれません。
たとえば、計算が遅い、パソコンが苦手、文章を書くのに時間がかかる。
努力してもなかなか上達しない。
これが本来の“苦手”です。
つまり、「できるようになりたい」と思っても、成果が出るまで時間がかかること。
得意な人に比べて、スタートラインが少し後ろにあるだけのことです。
苦手なことは、訓練や工夫によって少しずつ伸ばしていけるもの。
時間はかかっても、向き合うことで確実に力になります。
だから、“苦手”は悪いことではなく、
「成長の余地がある分野」なんです。
一方、“嫌いなこと”は少し違います。
興味がない、面倒だと思う、やる気が起きない。
つまり、心が拒否していることです。
たとえば、SNS投稿。
「苦手」と言いながらも、「やれば成果が出る」と分かっているのに続かない人がいます。
その場合、多くは「苦手」ではなく「嫌い」。
苦手は“できないから困っている”であり、
嫌いは“できるけど、やりたくない”。
似ているようで、実はまったく違うんです。
嫌いなことを「苦手だから」と言い訳にして避けていると、
本来の可能性を自分で閉ざしてしまいます。
たとえば、
「発信が苦手だからSNSをしない」
「営業が苦手だから人に声をかけない」
でも本当は、苦手なのではなく「やりたくないだけ」。
そして“やらない”理由を、苦手という言葉で包み隠しているのです。
人は“言葉”で自分を納得させる生き物。
「私はSNSが苦手」と言えば、
行動しない理由が正当化されてしまいます。
でも、それでは一歩も前に進めません。
本当の“苦手”なら、努力の積み重ねで上達します。
“嫌い”なら、考え方を変えるか、人の力を借りればいい。
どちらにしても、“向き合う”ことをやめてしまった瞬間に成長は止まります。
本当に苦手なことほど、1人で抱え込まないことが大切です。
なぜなら、人にはそれぞれ“得意の分野”があるから。
自分が苦手なことを、得意な人に助けてもらえばいい。
そして自分が得意なことを、誰かのために活かせばいい。
それが“チーム”や“コミュニティ”の力です。
たとえば、あなたが文章を書くのが苦手なら、
得意な人に添削してもらえばいい。
SNS運用が苦手なら、発信の上手な人から学べばいい。
大切なのは、「私は苦手だからやらない」ではなく、
「苦手だけど、どうすればできるようになるか」を考える姿勢。
努力の方向を変えるだけで、結果は大きく変わります。
苦手なことに向き合うことで、人は確実に成長します。
なぜなら、できなかったことができるようになるから。
そして、“嫌い”という感情も実はチャンスです。
嫌いなことの中には、「過去の苦い経験」や「自信のなさ」が隠れていることが多いから。
嫌いなことに少しずつ挑戦していくと、
「あれ、意外とできるかも」と感じる瞬間が来ます。
その瞬間こそ、心のブロックが外れるときです。
苦手と嫌いを見分けること。
そして、苦手を1人で抱え込まないこと。
この2つを意識するだけで、人生のステージは大きく変わります。
サロン経営も同じです。
施術は得意でも、集客や発信は苦手——それでいいんです。
大切なのは、“苦手をどう扱うか”。
1人で頑張るのではなく、
人を頼り、仲間を信じ、支え合いながら前に進むこと。
それが、真の意味での「成長」です。
“苦手”を恐れず、“嫌い”に逃げず、
あなたらしく挑戦を続けていきましょう。